赤ちゃんの下痢 〜基礎編〜
■下痢を起こすウイルス性の病気
(1)急性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎)
ウイルス性の胃腸の炎症によるもので、いわゆる「おなかのかぜ」と言われます。おなかの病気なので下痢のほかに、おう吐、腹痛(機嫌が悪い)、食欲がないなどの症状もみられます。便は水のような下痢便になり、ときには1週間以上続くこともありますが、血便になることはめったにありません。他には、熱やせきなどの症状を伴うこともあります。急性胃腸炎の治療には、おう吐には「吐き気止め」、下痢には「下痢止め」や「整腸剤」が処方されます。ホームケアとしては、脱水を防ぐため、こまめに水分補給をしてください。また、離乳食は控え、母乳や乳児用イオン飲料を与えましょう。
(2)ノロウイルス胃腸炎
11月〜12月ごろ、乳幼児に流行することの多い胃腸炎です。これは食中毒のひとつに指定されています(SRSV)。ウイルスに汚染された水や食品(牡蠣など)や、便(オムツなど)を触った手などを介して経口感染します。潜伏期間は1〜3日で、貝が原因のことが多く、生牡蠣や加熱が不十分な貝類を食べて発症します。
症状は、突然のおう吐からはじまり、発病した日は数十回ほどおう吐をくり返しますが、1日くらいで症状はおさまってきます。また、腹痛も伴うので、赤ちゃんの機嫌が悪くなります。下痢はしだいに水のような便になりますが、2〜3日でよくなってきます。38度くらいの熱がでることもありますので、水分補給に気を配ってください。
■下痢を起こすウイルス性の病気
(3)ロタウイルス胃腸炎
冬季に赤ちゃんに流行する代表的な胃腸炎です。激しい水のような下痢とおう吐をくり返し、約3分の1の赤ちゃんでは、下痢便が白色にかわります。潜伏期間は1〜3日で、突然のおう吐で発病します。1〜2日のおう吐はかなり激しく、食べ物をまったく受けつけないこともあります。2〜3日で激しいおう吐が落ち着いてくると、下痢がひどくなり、1日に数十回も排便します。便の色は、クリーム色や、米のとぎ汁のような白い便になります。
ホームケアとしては、脱水を防ぐため水分補給に努めましょう。おう吐に対しては、吐き気止めの座薬、下痢には整腸剤や下痢止めが処方されます。また、脱水が疑われれば、点滴をしたり、入院が必要になることもあります。回復まで、だいたい7〜8日くらいかかります。下痢がおこる直前から、下痢が落ちついてから2日後くらいまでは便にウイルスが排出されるので、オムツがえの後はよく手を洗ってください。