赤ちゃんの「気管支炎・細気管支炎・肺炎」
空気が乾燥しはじめる季節は、「冬のかぜ」が増えはじめるときでもあります。そこで今回は、"呼吸器を侵す"かぜの合併症、「気管支炎・細気管支炎・肺炎」について、鈴木先生に伺いました。
■呼吸器の病気は、気管支→細気管支→肺と、深いところの炎症ほど重症になる
気管支は、呼吸した空気の通り道です。ここが炎症をおこすと吸いこんだ空気が通りにくくなります。その奥の肺に近い細気管支の炎症では、さらに呼吸が苦しくなります。そして肺炎に至ると、酸素と二酸化炭素のガス交換ができず、窒息することさえあります。呼吸器の病気は、炎症が肺に近づくほど、重症になるのです。
(1)急性気管支炎
≪症状≫
気管支炎は、のどと肺をつなぐ気管支が炎症をおこしてはれる病気です。通常は、のどや鼻の炎症が気管支にまで及んで発病します。とくに、生後6か月〜2歳くらいまでの赤ちゃんの気管支は、短くて太く、さらに気管支をきれいにする働きも弱いため、ウイルスや細菌が入り込みやすくなっています。気管支炎の原因は、90%がウイルスや、10%が細菌マイコプラズマの感染です。はじめに38度くらいの熱がでて、コンコンと乾いたせきをしますが、しだいに炎症が進んでくると、ゼロゼロ、ゴホゴホとたんのからんだせきに変わっていきます。そうなると、せきがひどくて夜眠れない、不機嫌になる、食欲がない、吐くなどの症状がでてきます。熱は2〜4日くらいで下がりますが、気管支の炎症が落ちつくのに時間がかかるため、せきは1〜2週間ほど残ります。治るまでの期間は発病してから大体1〜2週間ほどです。
また、細菌性の気管支炎では、急に40度近い高熱がでてゴホゴホとひどくせきこみ、胸が痛むこともあります。ウイルス性の場合よりも肺炎に移行しやすい傾向もあり、要注意です。特に、5日以上高熱が続くとき、一度下がった熱がぶり返したとき、せきがひどくなって眠れないとき、ぐったりしているなどの症状が出てきたら、肺炎も疑われるので、再受診したほうがよいでしょう。
≪治療とホームケア≫
病院では、たんをきる去たん剤や、気管支を広げる気管支拡張剤(のみぐすり、シール)が処方されます。シールはせきなどで薬をうまくのめない月齢の低い赤ちゃんには効果的です。 かぜの場合と同じように、部屋の湿度(60〜70%)や温度(22〜25度)に注意しましょう。そして、水分や栄養分の補給をしながら様子をみます。食欲があるようなら、消化がよく、のどごしのいいもので、適度に水分を含んだもの(スープや、プリン、ヨーグルトなど)を少しずつ与えましょう。また、病気の赤ちゃんのいる部屋での喫煙はもちろん、ホコリをたてたり、赤ちゃんのそばで掃除機を使うようなことはやめましょう。1時間に1度くらいは、数分間の換気をしてください。