赤ちゃんのかぜ〜ケア編〜
赤ちゃんがもっともよくかかる病気といえば、かぜ(かぜ症候群)です。知っているようで、よくわからない「かぜ」の基礎知識を鈴の木こどもクリニックの鈴木博先生にうかがいました。
■かぜには安静が一番
つらい症状を少しでもやわらげ、ゆっくり休める快適な空間を整えましょう。
《かぜの具体的なケア》
かぜのケアには、室内環境が大切です。室温は22度から25度くらい、湿度は60〜70%に保ちましょう。部屋の保湿には、洗濯物を干したり、洗面器にお湯をはっておいたり(事故に注意!)あるいは加湿器を使ってもいいでしょう。さらに、赤ちゃんのいる部屋でタバコを吸わないのはもちろんですが、蚊取線香や線香など、煙の出るものも禁物です。空気をきれいに保つように心がけ、1時間に一度は換気をしましょう。空気清浄機を使ってもいいでしょう。
水分補給は、「少しずつこまめに」が基本。白湯や緑茶、麦茶、赤ちゃん用のイオン飲料をあげましょう。食事は無理のないように消化のいいものを少しずつ。また、かぜだからといって厚着にしたり、部屋の温度を上げすぎたりしないように注意しましょう。
お風呂は、熱がなければサッと入れても大丈夫です。ただし、食欲がないないときや、ぐったりして活動力のない場合は、からだを拭くぐらいにしてください。
【かぜの主な症状】
■赤ちゃんのせき
「赤ちゃんのせき」には2種類あります。
《赤ちゃんのせきの種類》
「せき」には大きく分けて「コンコン」という乾いたせきと、「ゴホゴホ」「ゼロゼロ」という湿ったせきがあります。乾いたせきは煙やホコリなどの異物でのどが刺激されたときや、かぜでのどが炎症をおこしたときにおこります。一方、湿ったせきは、気管支・肺が炎症をおこして、たんが分泌されたとき、たんを切るためにおこるもので、胸がなったり、動いたりすることもあります。軽いせきだけならしばらく様子をみてもいいですが、せきの回数が増えてきたり、呼吸が苦しそうだったり、ゼイゼイ・ゴホゴホという音が目立つ場合や、せきに加えて、発熱や腹痛、おう吐、耳が痛いなどの症状を伴う場合には、病院を受診した方がよいでしょう。
《自然治癒力を高めるケアを》
生後半年くらいまでの赤ちゃんは、お母さんからもらった免疫が残っているためあまりかぜをひきません。生後5〜6か月くらいからかぜをひく機会が増えますが、普通、かぜはかかっては治ることをくりかえすうちに、赤ちゃんに次第に抵抗力がついてきて、だんだんかからなくなっていくものです。薬も症状をやわらげますが、おうちでのホーム・ケアが一番大切。室温や湿度を調整したり、水分や栄養に気をつけるなど、赤ちゃんの自然治癒力を助けてあげましょう。ただし、生後3か月以内の赤ちゃんが発熱した場合は、肺炎や敗血症・尿路感染症などの恐れもありますから、至急受診してください。
《せきのケア》
部屋が乾燥するとたんが粘ってせきが出やすくなるので、湿度は60〜70%に保ちましょう。室温は22〜25度くらいに。また、水分補給も大切です。一度に大量の水分をとると、せきの拍子に吐いてしまうこともあるので、少しずつこまめに。麦茶や緑茶、赤ちゃん用のイオン飲料を飲ませましょう。炭酸や柑橘系の果汁、牛乳は、下痢を誘発したり、のどを刺激したりするので飲ませないでください。調子がよさそうならスープやおかゆ、うどんなど、消化の良い食事を少しずつあげましょう。 せきこんで苦しそうなときは、楽な姿勢にしてあげましょう。抱き上げて背中を軽くトントンとたたいてあげたり、寝かせるときは、背中を高めに上半身を少しおこすようにしてあげると呼吸が楽になります。また、お風呂にお湯をはってしばらく呼吸させるとせきがやわらぐこともあります。