熱がでた

赤ちゃんの具合が悪く、小児科を受診するとき、どんなことに気をつければいいのでしょう?現場の小児科医の立場から、上手な受診のコツを鈴の木こどもクリニックの鈴木博先生に聞いてきました。

■熱のケア

熱が出るのは、からだが病気と元気にたたかっている証拠

夜間、赤ちゃんの急な発熱にびっくりして、救急病院に駆け込んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。ぐったりして動かないとか、けいれん(※)をおこしたときは別ですが、高熱だけで、赤ちゃんがすやすや眠っているようなら、朝まで様子をみて受診してもよい場合が多いのです。
人間のからだは病原体が侵入してくると、熱を出して体温を上げてたたかいます。発熱すると、病原体の活動は抑えられ、免疫力が高まります。したがって、熱がでることは基本的によいことなのです。赤ちゃんの発熱とは、37・5度以上が目安です。発熱したら、むやみに下げようとせず、冷静に見守ってあげましょう。ただし、38・5度以上の高熱がつづくと、赤ちゃんは体力を消耗してしまうので、医師と相談の上で解熱剤を使ってあげるのもよいでしょう。

※「熱性けいれん」とは?
赤ちゃんは体温が急上昇すると、脳の一部から異常な放電がおこり、意識をなくしたり、全身をピクピクさせたり、硬直させたり、白目をむいて泡をふいたりすることがあります。これが熱性けいれんです。けいれんをおこしたら、あわてずに時計を見て、時間を測ってください。また、その際に手や足の動きもよく確認しておいてください。熱性けいれんは、大体5分以内で終わることが多く、けいれんが治まると、泣いたり、吐いたりします。ただし、初めてのけいれん、生後6ヶ月未満のけいれん、15分以上続くけいれん、手足の動きが左右非対称のけいれんのときは、大至急病院で診察を受けましょう。

■熱が出る時はどんなとき?

親は赤ちゃんの代弁者。受診した理由を具体的に説明して

からだを温めて、汗をかかせて熱を下げるというのは俗説です。厚着をすると熱がこもるので、普段と同じか一枚薄めにしましょう。室温は暑すぎず寒すぎず、エアコンを使って調節してもいいでしょう。赤ちゃんがゆっくり休める環境に気を配ってください。
わきの下やまたのつけねを冷やしたり、赤ちゃんが気持よさそうにするなら冷却材を使うのもいいでしょう。(口をふさいでしまわないように注意)また、食欲がなければ無理に食べさせることはありませんが、白湯や麦茶、乳児用イオン飲料などを少しずつこまめにあげてください。また、熱が出はじめたら、朝昼晩に時間を決めて検温し、体温を記録しておくと診療の助けになります。

《熱がでる主な原因リスト》

□ 特に他の症状がない・・・着せすぎ、室温が高い、お風呂のあとなど
□ 長時間高温の室内にいたり、日光にあたったりした・・・熱中症など
□ せき、鼻水、くしゃみを伴う・・・かぜ症候群、咽頭炎、扁桃炎、肺炎、気管支炎
□ 発疹を伴う・・・麻疹、風疹、突発性発疹、川崎病、溶連菌感染症(水ぼうそう)
□ けいれんを伴う・・・髄膜炎、脳炎、脳症、インフルエンザ、(熱性けいれん)
□ 高熱が上下する震えや皮下出血がある・・・敗血症
□ 高熱でほほがはれる・・・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、(頚部リンパ腺炎)
□ その他・・・中耳炎、膀胱炎(尿路感染症)など

★ママのアイディア!「思わぬケータイ活用テク」
以前、けいれんをおこした赤ちゃんの様子をとっさに携帯電話でムービー録画して、クリニックに持参されたお母さんがいらっしゃいました。けいれんの状態がよくわかり、持続時間も記録されるので、大変よい方法だと思いました。